【開催レポート】利益を生み出す会社は何が違うのか――経営システムと市場占有率から学ぶ、中小企業の勝ち方

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# 「利益が出る会社」は何が違うのか

## 経営システムと市場占有率から考える、社長塾開催レポート

今回のオンライン社長塾では、会社の利益を生み出す根本構造である「経営システム」について学びました。

経営というと、売上、利益、経費、人材、資金繰りなど、さまざまな要素を個別に考えがちです。しかし今回の講義では、それらをバラバラに見るのではなく、経済的価値を生み出す一つの「経営プラント」として捉える視点が提示されました。

会社は、商品力、営業力、組織力、資金配分などが組み合わさって成果を生み出します。どれか一つだけを強化すればよいのではなく、それぞれの要素が連動して初めて、利益を生み出す力になります。

特に印象的だったのは、経営パワーは「商品力」と「営業力」の合成で決まるという考え方です。どれほど良い商品があっても、お客様に伝わらなければ売れません。一方で、営業力があっても商品に魅力がなければ継続的な成長は難しくなります。

つまり、経営の中心には常に「商品」と「お客様づくり」があるということです。

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## 経営を構成する7つの要因

講義では、経営システムを構成する主な要因として、次の7つが挙げられました。

商品、地域、客層、営業、顧客維持、組織、資金配分。

この7つをどのように設計し、どこに力を入れるかによって、会社の成果は大きく変わります。

なかでも重要なのは、社外に向けた「お客様づくり」の活動です。講義では、経営におけるウエイトとして、広い意味での営業対策が53%、商品が27%、組織が13%、財務が7%という考え方が示されました。

ここから見えてくるのは、会社の成果の多くは「社内管理」だけではなく、「いかにお客様をつくるか」によって決まるということです。

もちろん、組織や財務を軽視してよいわけではありません。経営は掛け算であり、どこか一つがゼロになれば全体もゼロになります。社内体制や資金管理は、営業力や商品力を支える土台です。

ただし、中小企業が成長を目指すうえでは、まずお客様を起点に考えることが欠かせません。

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## 利益改善の本質は「経費削減」だけではない

利益を増やそうとすると、まず経費削減を考える会社は少なくありません。

もちろん、無駄な経費を見直すことは大切です。しかし今回の講義では、利益改善における本質は「粗利益を増やすこと」にあると説明されました。

経常利益は、粗利益から経費を差し引いたものです。つまり、利益を増やす方法には大きく分けて、粗利益を増やす方法と経費を減らす方法があります。

講義では、そのウエイトとして、粗利益の増加が67%、経費削減が33%と示されました。

これは非常に重要な視点です。経費削減や固定費の見直しだけでは、利益改善には限界があります。根本的に会社を強くするには、粗利益を生み出す力、つまり商品力と営業力を高める必要があります。

会計数値を見て経営を管理することは必要です。しかし、会計はあくまで結果を表すものです。利益を生み出す原因は、お客様との接点、市場での立ち位置、商品価値、営業活動の中にあります。

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## 市場占有率が利益を大きく左右する

今回の講義で特に重要なテーマとなったのが「市場占有率」です。

市場占有率、つまりシェアが高まるほど、従業員一人当たりの経常利益は大きく増加すると説明されました。しかも、その増え方は単純な比例ではなく、二乗比例に近い形で大きくなるという考え方です。

これは、中小企業にとって非常に重要です。

市場での占有率が低いまま広く浅く戦うと、競合との価格競争や営業競争に巻き込まれやすくなります。一方で、特定の地域、商品、客層に絞って高いシェアを取ることができれば、粗利益を安定して生み出せるようになります。

講義では、市場占有率に関する重要な数値として、26%、42%、74%が紹介されました。

26%以上は、一位になるための最低条件です。ただし、単に26%を超えればよいわけではなく、二位との差が10対6以上あることも必要とされます。

42%以上は、相対的独占値とされ、市場全体の実質50%を押さえているような状態です。

74%は、絶対的独占値とされ、実質的には市場をほぼ押さえた状態と考えられます。

この考え方から分かるのは、中小企業がいきなり大きな市場全体で勝とうとする必要はないということです。むしろ、まずは勝てる範囲を決め、その中で一位をつくることが重要です。

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## 中小企業は「小さな一位」をつくる

強い会社と弱い会社の違いは、単なる売上規模だけではありません。

講義では、強者の条件として、シェア26%以上であること、さらに二位との差が10対6以上あることが示されました。この条件を満たすと、一人当たりの経常利益が業界平均の2〜3倍になる可能性があると説明されました。

一方で、弱者が強者の地盤に正面から挑むと、粗利益の供給力の差によって苦しい戦いになります。

だからこそ、中小企業は「どこで戦うか」を慎重に決める必要があります。

地域を絞る。
商品を絞る。
客層を絞る。

このように戦う範囲を限定し、その中で一位を目指すことが、利益性の高い経営につながります。

大きな市場で何でも扱うのではなく、自社が勝てる場所を見極める。これは、経営者にとって非常に実践的なテーマです。

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## 組織と財務は営業力を支える土台

今回の講義では、お客様づくりの重要性が強調されましたが、それは社内体制を軽視するという意味ではありません。

組織が不安定であれば、営業活動の質は下がります。社員同士の連携が悪ければ、せっかく獲得したお客様を維持することも難しくなります。資金配分を誤れば、必要な営業投資や商品開発もできなくなります。

つまり、組織や財務は、営業力と商品力を発揮するための支援要因です。

経営は掛け算です。商品力、営業力、組織力、資金配分のどれかが極端に弱くなれば、全体の成果は大きく下がります。

「お客様づくりを中心に考える」ことと、「社内の土台を整える」ことは矛盾しません。むしろ、両方を正しくつなげることが、安定した成長には不可欠です。

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## 経営判断には実践知が必要になる

講義の後半では、経営判断に必要な「実践知」についても触れられました。

理論や数値は、経営の骨格をつくります。しかし、実際に人を動かし、組織を前進させるには、経営者自身の経験、教養、現場感覚が必要です。

良い判断は、単なる知識だけでは生まれません。現場での経験、失敗からの学び、人との関わり、修羅場を通じて磨かれる感覚が、経営判断の質を高めます。

また、その判断基準や暗黙知は、日々のミーティングや社内の対話の中で少しずつ共有されていきます。

一方で、リモート環境が広がる中では、この「場」の力が弱まる可能性もあります。経営者の考え方や判断軸をどのようにチームへ共有していくかは、これからの組織づくりにおいて重要な課題です。

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## 新規事業は「儲かっているうち」に準備する

新規事業についても、重要な示唆がありました。

新しい事業は、会社が苦しくなってから慌てて始めても、すぐに成果が出るとは限りません。ノウハウの蓄積には時間がかかります。

だからこそ、今の事業が順調なうちに、次の柱を準備することが大切です。

ただし、自社の業種や強みから大きく離れすぎた分野に進出すると、経験や知識が活かしにくくなります。まずは、自社の既存事業とつながりのある領域で展開を考えることが現実的です。

新規事業とは、単なる思いつきではなく、これまで蓄積してきた商品力、営業力、顧客基盤、組織力をどう活かすかという経営判断でもあります。

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## まとめ:利益の出る会社は「勝つ場所」を決めている

今回の社長塾では、利益を生み出す経営の構造を、非常に体系的に学ぶことができました。

特に重要なのは、利益は会計処理だけで生まれるものではないということです。利益の源泉は、お客様づくり、商品力、市場での占有率、そしてそれを支える組織と資金配分にあります。

中小企業にとって大切なのは、広い市場で無理に戦うことではありません。地域、商品、客層を絞り、自社が勝てる小さな市場を見つけ、そこで一位を目指すことです。

経営は感覚だけでも、数字だけでもうまくいきません。理論を学び、自社に置き換え、実践しながら判断力を磨いていく必要があります。

社長塾では、こうした経営の原理原則を、実際の経営にどう活かすかを学んでいきます。

「売上はあるのに利益が残らない」
「どこに力を入れればよいか分からない」
「自社の勝ち方を明確にしたい」

そのような課題を持つ経営者にとって、今回の講義は、自社の経営を見直す大きなヒントになる内容でした。